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会長の部屋

随想録

2017年09月01日

海外生活の思い出(はじめに)

私は、27歳の頃から50歳までの24年間、プラントエンジニアとして、色々な国々を訪れ、長期滞在した所もある。担当したのはセメントプラントが主であり、簡単に言えば、セメント工場を世界各地に建設するというもの。注文を受けてから完成するまでの期間は3年くらいである。プラントエンジニアは、お客との折衝・打合⇒設計⇒機材調達⇒建設⇒試運転⇒引渡というすべてのアクティビティをこなすもので、技術屋としてはとても面白い仕事であった。記憶に残っている国々は、アラブ首長国連邦、パキスタン、タイ、インドネシア、ベトナム、サウジアラビア、そして短期出張ベースで訪れたドイツ、イタリア、フランス、スウェーデン、エジプト、韓国、台湾、それから中東諸国への中継地として頻繁に利用した香港、懐かしい国々である。

22歳で宇部興産に入社し、機械部門に配属となったが、4年半後、突然プラント事業部への異動となった。仕事では英語が必須であったが、とても使えるレベルではなく、「どうしよう」と戸惑いがあったことを鮮明に覚えている。また、その頃(1977年)はまだまだ海外に行くということが特別な時代であったので、今からみれば"一大決心"という感があった。1979年に初めて出国したのだが、ちょっと大げさだが"悲壮な覚悟で・・・"だったように思う。

色々な苦労やつらい事も多くあったが、今となれば、それらも含めてすべてが良き思い出となっている。これから、思い出ばなしを時々アップしてみようと思う。