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2018年09月18日

武蔵野大学生のフィールドワーク

9月9日(日)から12日(水)までの4日間、武蔵野大学の学生28名が宇部市に来ました。同大学では、新入学した1年生を対象に全国100カ所でフィールドワークでの実体験を通じた育成を行っているとのことで、その一つに宇部市が選定された訳です。共生社会をキーワードに、様々なことを彼らに体験してもらえたと思います。受入態勢としてプロジェクトチームが編成され、本会からも若手職員2名を参加させました。そして、詳細プログラムはこのプロジェクトチームで企画・実施するというスタイル。

初日はときわ公園の彫刻広場と植物館でバリアフリー観光を体験してもらえました。視覚障害者がどのように彫刻や植物を楽しんでいるのかということを、アイマスク等を活用して実感できたと思います。そして、夜にはウェルカムパーティーを開催。久保田市長も最後まで食事や会話を共に楽しんでおられました。パーティー最後のサプライズとして、南蛮音頭が流れだし、踊りの輪がどんどん広がっていきました。学生さんたちも初めての踊りに戸惑いながらも、楽しく踊りに興じていました。

翌日の月曜日午前中は産業観光として、リベルタス興産と宇部興産を見学。そして午後は、市内の障害者支援事業所の体験見学を実施。その翌日の火曜日が今回のフィールドワークのメインである市内のバリア調査でした。中心市街地を5つのブロックに分け、5班に分かれた学生とプロジェクトスタッフが、1日かけて歩道の状態や駅構内のバリアはどうか、また公共施設内の通路やトイレはどうか等々、彼らの目線で調査してくれました。

最終日となる水曜日の午前中、調査報告会が開催されたので、私も発表を聞かせていただきました。彼らの発表は、私の予想を大きく上回るもので、限られた時間での調査にもかかわらず、たくさんの指摘や改善案を提示していました。その中でとてもうれしかったことが一つありました。ある班の発表のまとめに「宇部市は東京よりバリアフリーが進んでいる」という記述が目に留まりました。えっと思った私は「東京の方がバリアフリー化は進んでいるのでは?」と尋ねてみますと、発表していた学生さんから「ハード面ではなく、人の意識です! 宇部市では市民の意識が東京とは違うように感じました」との回答があり、心のバリアフリーにまで感性を働かせてくれたことに、とてもうれしい気持ちになりました。

宇部市だからできることがたくさんあると思っています。県外から来られた方々が、宇部って良いね!と感じていただけるよう、本会も前に進み続けたいと思っています。

有田 信二郎