文字サイズ小 中 大
トップ > 会長の部屋 > サクランボ狩り

会長の部屋

活動日記

随想録

会長の部屋

活動日記

2020年06月24日

サクランボ狩り

先日TV報道を見ていたらサクランボ狩りの様子を映し出しながら、コロナ対策のことをニュースキャスターが語っていました。コロナ禍の中、この農園経営者も安全対策を前面に打ち出しながら頑張っておられるのだなとニュースを見ていたら、「来園者の安全・安心のために、二つのことをお願いしています。一つは、皆さんにビニールの小袋を渡し、食べ残った種を袋の中に入れていただくこと。もう一つは、一度触ったサクランボは必ずもぎ取っていただくようお願いしています。」との関係者の言葉。私は「えっ!」と声を出してしまいました。

多くの人たちにとって、この言葉(安全対策)には違和感はないのだろうと思いますが、私にはとても困難なことが含まれています。それは2番目のお願い事である『一度触ったものはもぎ取ること』ということ。何で???と思われるでしょうね。

私には赤緑色盲という生まれ持った色覚異常があります。つまり、赤と緑の区別が困難ということです。ですので、果実が熟れたという状態を認識するやり方は、色の変化ではなく触覚、つまり触って柔らかくなっていれば食べられるという判断基準の中で生活していますので、『一度触ったものはもぎ取りなさい』と言われると、たぶん熟れていない(緑色のもの?)実にも手を出してしまうでしょう。

このようなことは、一般の人達には逆に「えっ!?」ということだと思います。だからこそ、そういうこともあるのだ(そんな人もいるのだ)と知っていただくことが大事なのだと思っています。コロナ禍の中で、いろいろな困難に直面している人たちがいます。障害のある人たちもそうだと思います。ですので、声を出して伝えることが大事だと思いますし、それに耳を傾けることも大切なことだと思っています。

有田 信二郎