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会長の部屋

活動日記

随想録

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2023年08月04日

沸騰化の時代(2)

最初に赴任したのがアラブ首長国連邦(UAE)。日本の夏と同じようにとても蒸し暑い所であった。ペルシャ湾にサイの角のように突き出した場所で、海に囲まれてはいるがたぶんあまり海流の動きがないのだろうか、蒸し暑さは最悪だった。一方で、すぐ横にあるサウジアラビアは、気温は高いが湿度がほとんどないので、日陰に入れば少しは凌げたのだが、UAEでの生活は本当に大変だった。夜、寝ている時に突然の停電。頼り綱であったエアコンが止まるととても寝ている状況ではなく、悶々とした時間を過ごしていた。最大の酷暑はパキスタンの内陸だった。百葉箱の温度計が50℃を越え、表現のしようがない暑さ。セメント工場建設用に積まれていた鉄板が素手で触れない。誤って触ってしまうと火傷をしてしまう有様。ただ、この場所は内陸ゆえに湿度はほとんどなかったのが唯一の救いであった。

・・・続く

有田 信二郎